クロム (Cr)
| 原子番号 | 24 |
|---|---|
| 原子量 | 51.99616 u |
| 分類 | 遷移金属 |
| 電子配置 | [Ar] 3d⁵ 4s¹ |
| 外観 | 銀色の金属光沢 |
| 密度(STP) | 7190 g/L |
| 融点 | 2180 K |
| 沸点 | 2944 K |
| 電気陰性度 | 1.66 (ポーリング) |
| イオン化エネルギー | 652.9 kJ/mol |
| 原子半径 | 140 pm |
| 結晶構造 | 体心立方 |
| 発見者 | ルイ=ニコラ・ヴォークラン (1797) |
概要
クロム(Cr)は硬く光沢のある鋼灰色の遷移金属で、よく磨けば高い光沢を放ち、変色や腐食に非常に強い性質を持っています。金属元素の中で最も硬い元素です。クロム(Cr)の主な特徴は以下のとおりです。
用途:主にステンレス鋼(耐食性)、クロムめっき(装飾用および保護用コーティング)、顔料(クロムイエロー、クロムグリーン)、皮革のなめし(クロム塩)、耐火材料、高温用途の超合金に使われます。
製造/抽出:クロム鉄鉱(FeCr₂O₄)を製錬してフェロクロムを製造するか、還元プロセスによって純粋なクロムを得ます。南アフリカ、カザフスタン、インドが主要な埋蔵量と生産能力を持っています。
歴史:1797年、ルイ=ニコラ・ヴォークランがシベリア産の鉱物試料(シベリアの赤鉛鉱、後に紅鉛鉱と命名)から発見しました。クロムが色鮮やかな化合物を多く形成することから、「色」を意味するギリシャ語「chroma」にちなんで命名されました。
健康への影響と安全性:3価クロム(Cr³⁺)はグルコース代謝に関与する必須微量栄養素です。6価クロム(Cr⁶⁺)は毒性が高く発がん性があり、深刻な環境有害物質です(映画「エリン・ブロコビッチ」で描かれたことで有名)。工業的な曝露には厳格な安全管理が必要です。
価格/市場:フェロクロムの価格はステンレス鋼の生産に連動しています。供給が少数の国に集中しているため、地政学的な懸念があります。環境規制がクロム処理産業に影響を与えています。
性質:極めて硬くてもろく、変色や腐食に強く、複数の酸化数(+2〜+6)をとり、色鮮やかな化合物を形成し、融点が高く(1907°C)、すばやく不動態化します(保護的な酸化被膜を形成)。